会長挨拶

第33回日本嚥下医学会総会・学術講演会 会長
久留米大学耳鼻咽喉科・頭頸部外科学講座 中島 格

第33回日本嚥下医学会総会ならびに学術講演会を、2010年2月5日(金)・6日(土)の2日間、久留米大学医学部筑水会館で開催することになりました。総会会長としてご挨拶申し上げます。

日本嚥下研究会から日本嚥下医学会に改称されて6年目を迎え、本学会の存在は次第に認知されてきたと思います。高齢者の増加に伴う嚥下障害の増加が、一般社会で注目を浴びてきていることも、その背景にあるでしょう。耳鼻咽喉科、神経内科、リハビリテーション科などの多くの分野から参加するという学際的な性格を持つだけに、それぞれの特性をいかした嚥下医学の向上に結び付けることがますます求められていると考えます。

プログラムを作成するにあたっては、主催教室の特色を少しでも取り入れるべく、久留米大学で取り組んでいる嚥下障害の診療におけるチーム医療を根本に組みたいと考えています。特別講演では、嚥下障害の診断と治療に心血を注いでこられた棚橋 汀路 先生に、「咽頭期嚥下障害の評価と手術」を語っていただきます。これから嚥下医学を志す方々には、是非聞いていただきたいと願っています。

シンポジウム「頭頸部領域の疾患による嚥下障害への対応 : 司会 兵頭 政光 教授」では、頭頸部の種々の疾患に伴う嚥下障害を取り上げていただきます。一方、2日目の午後には「嚥下障害患者の外来診療 -問題点と工夫- : 司会 久 育男 教授」と題して、外来レベル診療での嚥下に関する取り組みを、色々な立場の方に登場していただき討論します。会員以外の嚥下障害に関わっておられる方も参加できるように、公開パネルの形をとってこの問題への関心を高めていきたいものです。

本学会が会員の皆さんにとって有意義なものとなるよう、教室員全員で準備をすすめています。また、厳冬期の久留米市周辺には、冬ならではの美味しい料理があり、酒蔵では新酒も味わえる頃でしょう。多くの方々のご参加をお待ちしています。

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