第30回癌免疫外科研究会を平成21年5月21日(木曜)、22日(金曜)に久留米市の萃香園ホテルにおいて開催させて戴くこととなり、本研究会の名誉会長、会長、名誉会員、特別会員、顧問、世話人、幹事、並びに施設代表者の先生方に厚く御礼申し上げます。
癌免疫外科研究会は昭和55年5月に岡山大学外科学講座の折田薫三教授が第1回研究会を開催され、今回で30回を迎えることになりますが、九州においてはこれまで3回開催されており、第2回(井口 潔教授)、第15回(秋吉 毅教授)、及び第27回(安元 公正教授)が開催されています。此の度、30周年の節目となる本研究会を久留米の地で初めて開催させて戴くことは大変栄誉なことで、有難く思っております。
癌免疫療法の発展の契機となった癌拒絶抗原遺伝子の同定から既に18年が経過し、この間数多くの基礎研究や臨床試験が実施されてきましたが、いまだに癌の治療法として認められるまでには至っていません。しかし、これまでの臨床試験によって高度進行癌であっても腫瘍縮小効果も少数ながらも認められており、今後どのように展開して癌免疫療法を発展させるかの岐路に立っているのが現状です。免疫療法そのものが予防医療であり、末期癌治療を目的とした臨床試験自体に無理があることは周知のことと思います。そこで、これまでに培われた種々の研究を基に新たな臨床展開が得られるclinical trialに突入すべきで、外科医が主体となる本研究会では、補助療法としての展開に癌免疫療法の活路を見出すことも一方法と思われます。
そこで今回開催致します研究会では、主題 Iとして継続課題である「癌治療の宿主要因-免疫・栄養」に加え、主題 IIとして新規に「癌免疫療法の有効例から見た今後の展開」を挙げさせて戴きました。とくに主題の応募演題の中から十分な討論時間を取った特別セッションを設ける予定です。また、一般演題と症例報告も多数応募して戴き今後の新たな治療候補としての活発な討論をして戴きたく存じます。さらに、30周年を記念して特別講演などを企画しております。
何卒、格別の御配慮の上多数の演題を御応募を戴き、遠路ではありますが久留米の地に御参集戴きますようお願い申し上げます。
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