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会長挨拶

第38回日本小児心身医学会学術集会

会長 永光 信一郎

久留米大学医学部 小児科学講座 准教授

会長挨拶

はじめに今般の新型コロナウイルス感染拡大に際しましては、お亡くなりになられました方々に謹んで哀悼の意を捧げますと共に、罹患されました方々に心よりお見舞い申し上げます。また本年7月に九州地区を中心に全国で発生した豪雨災害で被災された方々に謹んでお見舞い申し上げます。

先般の新型コロナウイルスの影響で、医療を取り巻く環境は大きく変わり、新たな医療提供体制が求められ、学術集会のあり方も検討を余儀なくされています。第38回本学術集会開催について熟慮した結果、学術発展の機会を維持するためにもWEB形式での開催を決定させて頂きました。双方向性のコミュニケーションを重視しライブ配信/質疑応答を整備させて頂きました。講演終了後にオンデマンドで講演を視聴して頂けますが、緊張感を持った学習機会と捉え、配信は学会期間中の3日間のみとさせて頂きました。

今回の学術集会のテーマは「思春期の心とからだ ~サイエンスとアートの融合~」です。子どもの心の診療医・心理職は、子どもの存在をbiopsychosocial modelとして捉え心理的社会的支援から子どもや家族の回復力を引き出しています。 その診療行為は幅広い知識と多様な創造力を駆使したアート(技)と表現しても過言ではありません。 しかし、アートは個人の技量に委ねられるところがあり、小児心身医学の発展を考えたならば、子どもの心の病気に普遍的に存在する生物学的事象をサイエンス(科学)で解明する努力を続けていかねばならないと感じています。サイエンスとアートが融合することで、多くの子どもと家族が心の問題から救われるのではないかと思います。

今回のWEB開催につきましては、主催者、運営会社、小児心身医学会にとって初めての試みであり、短期間の準備で至らぬ点も多々でてくると思いますが、ご理解とご協力を頂ければ幸いです。多くの皆様にご登録頂けることを切に願っております。

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