日本蘇生学会 第28回大会

ご挨拶

日本蘇生学会第28回大会開催にあたって

 この度、平成21年11月6日(金)・7日(土)の2日間に渡って、日本蘇生学会第28回大会を佐賀市(アバンセ)にて開催させていただきます。本大会を開催するにあたり、一言ご挨拶を申し上げます。

 ここ数年の我が国における心肺蘇生に関する変化はめざましいものであり、年々新たな蘇生への挑戦が試みとして注目されてきております。さらに2010年には心肺脳蘇生のガイドラインが改定され、蘇生の分野はさらに発展していくものと思われます。その中で、単に心肺機能のみが戻ったからといって蘇生が成功したとは言わず、脳をはじめとするその他の重要臓器も回復して社会へ戻ることこそが蘇生されたのだと言っても過言ではないでしょう。そこで、第28回大会におきましては、メインテーマを「蘇生と低体温-蘇生時の低体温の功罪-」とし、蘇生における低体温について考えられる全ての課題を考えてみることにしました。

 蘇生についてのトピックスを取り上げたシンンポジウム2題、招請講演5題を企画しました。前大会の企画を継承してワークショップ「高機能シミュレータトレーニング 心停止に至らせないために」を若手医師・研修医・看護師対象と救急救命士対象に分けて実施します。また、学生ALS大会も企画しております。市民公開講座としましては、死の受け入れについて参加市民と一緒に考えていただくことにしています。さらに新しい企画としましては、蘇生技術の向上を目指して、協賛企業との協力で展示器具を実際に手にして使用法を学んで頂くスタンプラリーのコーナーを設置しております。

 いわゆる蘇生率の向上には、医師、看護師、救急救命士、さらには一般市民が連携した蘇生を目指すことは言うまでもありません。そこで、医師だけでなく、看護師、救急救命士、その他のコメディカルの方々までみんなが蘇生に共通の認識を持ち、十分な知識や技術を発揮してはじめて迅速で適切な治療が可能となるわけです。そこで、看護師や救命士の方々と一緒に蘇生を勉強する機会となるように大会の運営を企画しました。

 佐賀は卑弥呼の住んでいた歴史的な「邪馬台国」で、実にのどかな町です。学会開催の時期には田畑の収穫が終わり、空には世界熱気球大会を終えた熱気球が佐賀の田園風景を名残惜しんで飛んでいるのが朝・夕に見られるでしょう。大会の合間に佐賀の焼き物(伊万里焼など)・熱気球などの見学や体験も、学会の疲れを癒されるものと、小企画もいたしております。

 最後に、教室員一同の手作り学会へ会員の皆様のご参加を心よりお待ち致しております。

日本蘇生学会 第28回大会 
会長  瀧 健治
  

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