会長挨拶

第138回西日本整形・災害外科学会学術集会開催にあたって

令和元年11月30日(土)・12月1日(日)の2日間、佐賀大学整形外科学教室が本学術集会を担当することになりました。伝統ある学術集会を主催させていただきましたことを大変栄誉に存じ、皆様に感謝申し上げます。9年ぶりの佐賀での開催であり、教室員一丸となり、しっかりと準備しています。本学術集会は昭和26年6月に発足し、以来年2回開催されており、日本でも最古参の学会の1つです。今では春が福岡の4大学で持ち回り、秋が福岡以外の西日本の9つの大学で持ち回っているため、佐賀大学では9年に一度の担当となっています。場所は前回同様、佐賀市文化会館で行うことにいたしました。

本学会はこれまで、西日本地区の整形災害外科学の発展に多大な貢献を果たしており、また若手整形外科医の発表の機会を与える場、そして会員の皆様の交流の場としても重要な役割を担ってきました。今回も主題として
1.「インプラント周囲感染症」
2.「股関節手術のUp to Date」
3.「スポーツのメディカルサポート」
という3つのテーマを設定しました。本学会で熱い討議がなされることを期待しています。

特別公演は、第1日目に佐賀大学医学部病因病態科学講座教授の宮本比呂志先生に「黄色ブドウ球菌の臨床微生物学~術後感染の最大の原因菌を知る~」というタイトルで講演をしてもらいます。宮本先生は佐賀大学の抗菌インプラント研究の共同研究者であり、最大の功労者です。Surgical Site Infectionにおける主原因菌である黄色ブドウ球菌を知ることが、その予防に最も大事なことで、会員の皆様に益するところ大であると思います。2日目には佐賀県出身のバルセロナ五輪柔道71㎏級金メダリスト、「平成の三四郎」こと古賀俊彦氏による「夢の実現~挑戦することの大切さ」というタイトルで講演をしてもらいます。2020年東京オリンピック・パラリンピックを翌年に控え、いよいよその機運も高まっており、私たち整形外科医も大会の成功に寄与すべきであると思います。本学会の目玉としてオリンピック金メダリストである古賀氏の話を聞くことは大変意義あることで、多くの会員の皆様のご参加をお待ちしています。「スポーツのメディカルサポート」の主題と合わせ、本学会からもオリンピックに向けて盛り上がっていきたいと思います。

また本学会初めての試みとして、医学部学生による発表セッションを企画しています。学生時代から整形外科に興味を持ってもらうように、各大学から1演題の発表をお願いしています。得点形式にして、最優秀賞などの表彰も併せて行いたいと思います。この試みにより整形外科を目指す学生が増えることを祈念しています。

今回はまた6つのランチョンセミナーと2つのアフタヌーンセミナーを企画し、教室をあげて鋭意準備しています。晩秋の佐賀で、学会と美味しい食事や日本酒をお楽しみいただけますよう、多くの先生方のご参加を心よりお待ちしています。

第138回西日本整形・災害外科学会学術集会

会長 馬 渡 正 明

(佐賀大学医学部整形外科学講座 主任教授)

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