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※68ページ OT-1を訂正いたしました。(2018.5.17)
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※68ページ OT-1を訂正いたしました。(2018.5.17)
オーガナイズドセッション(S)
S–1(ABiSジョイントセッション)
- テ-マ:
- 最先端バイオフォトニクス
Advanced Biophotonics - オーガナイザー(敬称略):
- 宮脇 敦史(理研)
今村 健志(愛媛大)
【セッションの概要】
近年、さまざまな顕微鏡の開発・進歩によって、今までは観察不可能だった、微細構造、分子機能や時空間情報をダイナミックに解析することが可能になってきた。特に、バイオフォトニクスの進歩は目覚ましく、革新的な蛍光プローブと高度な顕微鏡の開発によって、これまで見ることが困難であった分子活性、細胞機能や組織環境などを生体でイメージングすることが可能になった。 すなわち、形態学においては、顕微鏡と周辺技術の発展により、より微細な対象に、形のイメージングから機能のイメージング、静的(static)イメージングから動的(dynamic)イメージングへの革命が始まっている。その結果、最近まで細胞生物学や分子生物学に押されて解析結果の確認作業的な役割も多かった形態学において、今後はさまざまな顕微鏡を駆使して「見えないものや見えそうでないものを見ること」を目指す所謂形態学のルネサンスがすぐそこに来ている。 本シンポジウムでは、新学術領域研究の「共鳴誘導で革新するバイオイメージング(レゾナンスバイオ)」と「先端バイオイメージング支援プラットフォーム(ABiS)」に属する、本邦における蛍光プローブ研究・顕微鏡開発の第一人者に集まって頂き、顕微鏡を駆使した最先端のバイオイメージングその解析法の現状と将来、本邦最先端バイオフォトニクスの支援体制についてご紹介頂き、議論する。
- 講演予定者(敬称略):
- 宮脇 敦史(理研)
横田 秀夫(理研)
神谷 真子(東京大)
今村 健志(愛媛大)
根本 知己(北海道大)
発表構成:招待講演
S–2
- テ-マ:
- クライオ電子顕微鏡法と構造生命科学の将来像
Cryo-Electron Microscopy Advances Structural Life Sciences toward the Future - オーガナイザー(敬称略):
- 光岡 薫(大阪大)
安永 卓生(九州工業大)
【セッションの概要】
2013 年X’mas に、クライオ単粒子解析法の分解能が、従来X 線及び電子線結晶構造解析法でしか到達できなかった3Å分解能の世界に入った。イオンチャネルの膜タンパク質を構成するアミノ酸側鎖の構造をみごとに解き明かした。最近では、GPCR(Gタンパク質共役型受容体)のような7 回膜貫通型タンパク質も解かれ始めている。背景には、高精度制御できるクライオ電子顕微鏡を基盤に、Direct Electron Detector による高速度ビデオ撮影、Volta Phase Plateによるコントラスト改善、新しい理論による画像解析手法の登場などが同時期に開発される幸運があった。その恩恵は、電子線トモグラフィー法にも現れ、Sub-tomogram Averagingにより、細胞内の複雑な構造が10Å 程度の分解能で3 次元解析される時代に入っている。2017 年度の生体解析分科会研究会では、基調講演者のRichard Henderson博士へのノーベル化学賞受賞の吉報に遭遇する幸せにも恵まれました。クライオ電子顕微鏡法は、構造生命科学を担う生化学や薬理学での重要な解析手法として確立した。本シンポジウムでは、その将来像を考えてみたい。
- 講演予定者(敬称略):
- 大嶋 篤典(名古屋大)
加藤 貴之(大阪大)
宮崎 直幸(大阪大)
村田 和義(生理研)
Radostin Danev(東大)
石谷 隆一郎(東大)
発表構成:招待講演、指定講演、一般講演
S–3
- テ-マ:
- 遺伝子発現解析技術の進化とその意義
Advances in the Analysis of Gene Expression in Individual Cells and their Significance - オーガナイザー(敬称略):
- 小路 武彦(長崎大)
【セッションの概要】
細胞の生理状態を正確に把握するためには、細胞個々の遺伝子発現制御状態を理解する必要がある。そこでは、遺伝子DNA局在からmRNA発現、さらには転写調節因子とエピゲノムの動態解析が必須である。本シンポジウムでは、これら個々の技術の進化はもとより、人為制御法の簡便化、更には超解像顕微鏡等の顕微技術革新を反映した成果を示し、その生命解析に於ける意味論を展開したい。
- 講演予定者(敬称略):
- 菱川 善隆(宮崎大)
「FRET を用いたin situハイブリダイゼーションによる遺伝子発現解析」
中西 陽子(日本大)
「レーザーマイクロダイセクション法を用いた癌組織での遺伝子解析」
遠藤 大輔(長崎大)
「エピゲノムによる染色体ダイナミクス調節の超解像顕微鏡を用いた検討」
松田 賢一(京都府立医科大)
「生細胞イメージングによる新たな核受容体転写制御メカニズムの解明」 - 発表構成:
- 招待講演、指定講演、一般講演
S–4
- テ-マ:
- イメージング分析装置のシンギュラリティ
Singularity of Analytical Imaging Instruments - オーガナイザー(敬称略):
- 粉川 良平(島津製作所)
青島 利裕(TOTO)
【セッションの概要】
分析装置は、科学技術の基礎を支えながら発展してきた。より微量成分を、より微小領域を、より高感度に、より選択的に、・・・。そうした進歩の結果、局所的分析データをマッピングすることが盛んに行われ、顕微観察だけでなく分析情報を並べて、あるいは重ねてイメージングできる技術が進み、まさに転換点を迎えている。本シンポジウムでは、電子線イメージング、X 線イメージング、力学的イメージング、質量分析イメージングなど技術的飛躍を成し遂げた分析装置の成果を示し、併せて計算機科学の分析への応用など、広くシンギュラリティについて議論する。
- 講演予定者(敬称略):
- 杉浦悠毅
「質量分析イメージングのシンギュラリティ ~生化学の多次元展開~」
佐藤和秀
「FM-AFMのシンギュラリティ 〜 近赤外応答性細胞死誘導機序のナノイメージング 〜」
挽地 裕
「冠動脈複雑病変におけるステント留置法とマイクロ CT を用いた評価法の有用性の検討」
青島利裕
「材料開発に適用するX線CTのシンギュラリティ」
本間秀和
「温水配管用ポリエチレンの耐久試験品における構造・物性イメージング」
小椋俊彦
「走査電子誘電率顕微鏡の開発と液中試料観察のシンギュラリティー」
林 智広
「生体適合性材料の界面プロセスのイメージ化とデータ科学を用いた材料設計」 - 発表構成:
- 招待講演、指定講演、一般講演
S–5
- テ-マ:
- 顕微鏡観察における前処理と後処理
Preparation Method of Samples, Image Acquisition and Image Processing in Microscopy - オーガナイザー(敬称略):
- 諸根 信弘(Leicester University)
臼倉 治郎(名古屋大)
【セッションの概要】
適切な試料作りをしなければ、いかに高性能たる顕微鏡を使用しても、機器の性能を引き出せないばかりか、観察結果の信頼性も失われる。標本作製法の開発は機器開発と同時に重要である。また、標本と作用した電子線や光線から構造情報を根こそぎ引き出すには、detector の感度、さらには画像処理などの適切な後処理が必要である。このセッションではカメラ開発、試料処理装置の開発、画像処理ソフトの開発などのビッグプロジェクトだけでなく、例えばタンパク質の氷包埋時の最適水量の調節方法、focal contactを切片観察するための細胞培養法など身近なノウハウを持ち寄り、共有し、各々が効率的に研究を推進できることを目指している。そのため、様々な分野からの参加を期待したい。
- 講演予定者(敬称略):
- 諸根 信弘(Leicester大)
「フリーズエッチングのノウハウ(仮)」
松本 友治(名大)
「撮影後の画像処理(仮)」
伊藤 喜子(Leica)
「クライオ切片作製のノウハウ(仮)」
臼倉 治郎(名大)
「unroofing法とクライオ電顕(仮)」 - 発表構成:
- 指定講演、一般講演
S–6
- テ-マ:
- コネクトミクスのためのボリュームEMイメージングの最前線
Recent Advances in Volume EM Imaging for Connectomics - オーガナイザー(敬称略)
- 大野 伸彦(自治医科大 / 生理研)
窪田 芳之(生理研)
【セッションの概要】
生体、特に脳の機能を正確に理解するためには、光学顕微鏡では観察が困難なnmレベルの複雑な細胞構造を明らかにすることが必要である。そのため近年、電子顕微鏡を用いた大容量の3 次元構造イメージングが非常に有効なアプローチとして発展しており、こうした技術を用いた神経結合の完全な再構築を目指す「コネクトミクス」は、脳の情報処理機構の理解に大きな進歩をもたらすと期待されている。本シンポジウムでは、急速な進歩をみせるこうした電子顕微鏡による脳の3 次元構造情報の取得・解析技術の開発と応用に携わる後援者たちに最新の知見を発表して頂き、基本・応用技術の発展と展望を中心に議論を深め、顕微鏡学会員によるこれらの新しい手法の活用に利することを目的とする。
- 講演予定者(敬称略):
- 浦久保 秀俊(京都大学)
「Tutorial: Automated 3D reconstruction from a 2D stack of neuronal EM images」
Kea Joo Lee(Korea Brain Research Institute)
「Nanoscale mapping of synaptic circuitry using serial block-face EM」
Michal Januszewski(Google)
「High-precision automated segmentation of EM data of neuraltissue」
窪田 芳之(生理研)
「Large volume EM datasets demonstrate fine connections in cortical microcircuit」
大野 伸彦(自治医科大 / 生理研)
「Volume EM imaging of the white matter」 - 発表構成:
- 招待講演、指定講演、一般講演
S–7
- テ-マ:
- 電磁場解析のための位相差顕微鏡法 — 基礎から応用まで —
Electron Phase Microscopy for Analysis of Electromagnetic Fields
‐ From Foundation to Application ‐ - オーガナイザー(敬称略):
- 森 茂生(大阪府立大)
川崎 忠寛(ファインセラミックスセンター ナノ構造研究所)
【セッションの概要】
収差補正装置の完成や電界放出型電子顕微鏡の普及により原子レベルの高分解能観察は、既に珍しいものではなくなった。さらに高精度高感度カメラシステムと得られたデータの解析処理アルゴリズムの発展により、電子線ホログラフィー以外にも様々な手法、例えば、フォーカス変調結像法、位相板を用いた位相差顕微鏡法、回折顕微法などによる電子波の位相検出法が実現できるようになってきた。これらの位相解析技術を俯瞰すると、高分解能観察よりも広視野・中高倍率での観察をターゲットとした工夫が施されている。これは、これら技術の目的が電磁場解析であり、対象とする空間周波数が低帯域から中帯域の広い帯域に渡っていることに起因している。また、スキルミオンや磁性金属粒界などの材料の電磁物性においても、数nm から数十nmサイズが観察対象となっている。提案するシンポジウムは、上記観点から広視野・中高倍率で実施されている位相差顕微鏡法を集め、その技術的基礎から、それら手法が適用されるべき物理現象や材料物性について議論を深める場としたい。また、講演者は本分野に関わる若手研究者の育成も考慮して選択したい。
- 講演予定者:
- 調整中
- 発表構成:
- 招待講演、指定講演、一般講演
S–8(日本臨床分子形態学会ジョイントセッション)
- テ-マ:
- 分子イメージングの進歩と臨床への適応
Progress of Molecular Imaging and its Clinical Application - オーガナイザー(敬称略):
- 鳥村 拓司(久留米大)
矢野 博久(久留米大)
【セッションの概要】
近年、電子および光学顕微鏡の進歩により、細胞・組織レベルでの分子イメージングがより詳細に観察できるようになった。このため、分子イメージングの手法が形態学の分野において重要な研究の方法として用いられるようになってきた。さらに今後、ますますこの手法を用いてより詳細な解析が可能となることが期待される。本シンポジウムでは各施設で取り組んでいる最先端の分子イメージングについて紹介していただき、今後どのような形で医療のレベルにおいて応用可能かを語っていただきたい。
- 講演予定者:
- 青木浩樹(久留米大)
近藤英作(新潟大) - 発表構成:
- 招待講演、指定講演、一般講演
S–9
- テ-マ:
- 3D-CLEM
Three-Dimensional Correlative Light and Electron Microscopy - オーガナイザー(敬称略):
- 釜澤 尚美(Max Planck Florida Institute)
太田 啓介(久留米大)
【セッションの概要】
光学顕微鏡で観察した領域を、そのまま電子顕微鏡で観察する光-電子相関顕微鏡法、いわゆるCLEM法は生命科学や材料開発において、MacroとMicro のギャップをつなぐ重要な技術であると同時に、異なる物性を異なる手法で評価するマルチモダリティー解析でもある。元来3 次元空間である生物組織の場合、CLEMも3 次元的に捉えることで、生命活動の本質を捉えることができると考えられる。本セッションでは、国内外の最新の3D–CLEM技術を紹介いただき、今後の展望を考える。
- 講演予定者(敬称略):
- 釜澤 尚美 (Max Planck Florida Institute)
岩崎 広英 (東京大)
Matthia Karreman (German Cancer Research Center)
James Fitzpatrick (Washington University)
太田 啓介 (久留米大) - 発表構成:
- 招待講演、指定講演、一般講演
S–10
- テ-マ:
- ワークショップ「CLEM」
Application of Correlative Light and Electron Microscopy - オーガナイザー(敬称略):
- 原口 徳子(情報通信研究機構)他
【セッションの概要】
よりプラクティカルなCLEM法について技術的側面から、取り上げます。
- 講演予定者(敬称略):
- 豊岡 公徳(理研)
大塚 正太郎(European Molecular Biology Laboratory)
原口 徳子(情報通信研究機構) - 発表構成:
- 招待講演、指定講演、一般講演
S–11
- テ-マ:
- ワークショップ 「医学・生物学における免疫電子顕微鏡観察の応用」
Application of Immuno-Electron Microscopy in Medicine and Biology - オーガナイザー(敬称略)
- 秋元 義弘(杏林大)
澤口 朗(宮崎大)
【セッションの概要】
免疫組織化学は組織や細胞内における物質の局在を調べる有効な手法で、光顕レベルでは研究室で一般的に行われている。これに対して免疫電子顕微鏡観察は、実際に行ってみると、一般的なプロトールに従うだけでは満足な結果が得られないことがしばしばある。本ワークショップでは主に初心者、中級者を対象に医学・生物学における免疫電子顕微鏡観察について実践的に活用できるように説明し、よく用いられるプロトコールを中心に、免疫電子顕微鏡観察の応用の際の注意点等を講演し、議論する。
- 講演予定者:
- 調整中
- 発表構成:
- 招待講演、指定講演、一般講演
特別セッション(SS)
SS-1 学会賞受賞講演
Award lecture
- オーガナイザー(敬称略)
- 松村 晶(九州大)
【セッションの概要】
平成30年度学会賞受賞者による講演を行います。
- 講演予定者:
- 藤田 大介(物質・材料研究機構)
佐藤 馨(JFE テクノリサーチ)
桒原 真人(名古屋大学未来材料・システム研究所)
石川 亮(東京大学大学院工学系研究科 総合研究機構) - 発表構成:
- 受賞講演
SS-2 橋本初次郎先生記念シンポジウム
Professor Hatsujiro Hashimoto Memorial Symposium
- オーガナイザー (敬称略)
- 志水 隆一
高井 義造 (大阪大)
板東 義雄 (物質・材料研究機構)
助台 栄一 (岡山理科大)
【セッションの概要】
日本顕微鏡学会の第27代会長ならびに国際顕微鏡学連合の第9代会長として、電子顕微鏡学の発展と振興に尽力された橋本初次郎先生のご功労・ご功績を顕彰する記念シンポジウムを開催する。モアレパターンによる格子欠陥の観察、ガス反応室の開発による環境電子顕微鏡の先駆的研究、動力学的電子回折による異常透過と異常吸収現象の発見、暗視野照明法による単原子像の観察、原子レベル動的観察技術の確立と原子直視分析電子顕微鏡の開発、エネルギーフィルタード・イメージング法の開発等、装置作りの精神に立脚した先生の独創的な数々のお仕事を振り返り、電子顕微鏡学の進展に向けた先生の夢に思いを馳せ、今後の電子顕微鏡学の発展につなげるシンポジウムとする。
- 講演予定者:
-
Archie Howie(Cavendish Laboratory, University of Cambridge)
Ze Zhang(Center of Electron Microscopy, School of Materials Science
and Engineering and State Key Laboratory of Silicon Materials,
Zhejiang University)
Makoto Shiojiri(Kyoto Institute of Technology)
遠藤 久満
丹司 敬義(名古屋大学)
高井 義造(大阪大学大学院工学研究科)
岩槻 正志(日本電子株式会社)
助台 榮一(岡山理科大学) - 発表構成:
- 招待講演、指定講演
SS-3 徳安清輝先生記念シンポジウム
Tokuyasu Method:An Old and New Technique
- オーガナイザー (敬称略):
- 小池 正人 (順天堂大)
Bruno Humbel (Head of the Imaging Group, OIST)
【セッションの概要】
徳安法(凍結超薄切片法)は40 年以上前に、徳安清輝博士によって開発された手法ですが、その根幹をなすプロトコルのほとんどが現在まで利用されております。本シンポジウムでは徳安博士の功績を振り返るとともに、包埋を要しない試料の利点を生かした他の手法(SEM、AFM CLEMなど)との組み合わせによる様々な応用事例について紹介することで、本法の有用性について理解を深めることを目的としております。なお、本シンポジウムは全て英語による発表からなります。
- 講演予定者 (敬称略):
- Bruno Humbel (Head of the Imaging Group, OIST)
Matthia Karreman(German Cancer Research Center)
臼倉 治郞(名古屋大)
甲賀 大輔(旭川医科大)
小池 正人(順天堂大)
Willisa Liou (University of Utah) - 発表構成:
- 招待講演、指定講演